公開日:2015年12月21日

栄養ケアに必要な問診、栄養アセスメントをおこなうための評価項目1

はじめに

管理栄養士として病院 で働く上で栄養状態の評価をおこなう際、臨床分野における専門的知識を習得したうえで問診や臨床診査に臨むほうがより正確な評価ができますね。

たとえば、臨床診査におけるバイタルサインの把握には、体温の一般的な範囲は36℃ 0℃~37℃

0℃に対し、微熱、高熱が何℃のことをあらわしているのか、また、発熱が続くと食事摂取量の減少や必要エネルギー量の上昇により、栄養状態の低下と脱水に注意する必要があること、

そのほかにも、臨床診査における問診での把握には、糸球体腎炎やうっ血性心不全、肝硬変などの既往、現病歴から全身性浮腫を考慮するなど、専門的知識から栄養状態にどのように繋がっているかを理解できるとより効果的な栄養管理つなげることができます。

ここではー

目次

ーを解説します。

栄養ケアに必要な問診、臨床診査、臨床検査、身体計測とは。

栄養ケアをおこなう目的は、低栄養状態の回避だけではなく、対象者である患者のQOLをふまえたゴールを考えることです。

そのために、患者の栄養状態がどのような状況であるかをいろいろな面から総合的に評価し、1日も早く治るように、より健康に近づけるようにするにはどのような栄養管理をおこなうのがよいかを判断する必要があります。

つまり、臨床診査、食事調査、身体計測、臨床診査などで得られた情報から、個人やある特定集団の栄養状態を評価・判定すること、栄養アセスメントによって的確な栄養状態の評価をおこない、適切な栄養治療を施すことで、疾病の改善や早期社会復帰が可能となります。

栄養アセスメントをおこなうための評価項目。

栄養アセスメントでは、栄養障害の診断や栄養治療法の決定、効果判定、疾病の予後の推定などをおこないます。その上で、必要な栄養評価の項目は、以下のとおり分類できます。

臨床診査。

患者の栄養状態の背景となる臨床的な症状をいい、顔色や問診から栄養状態を把握します。

問診

栄養スクリーニング実施後、さらにより詳細な情報を患者本人、あるいは家族から収集します。管理栄養士の立場から、主訴、現病歴、既往歴ほか、家族歴、生活歴、食生活歴、職業歴、喫煙歴、飲酒歴など、疾病と関連していると思われるものを記録します。

問診にあたっては、次の6点について、正確に的確に聞き取ることが重要です。
  • いつから
  • どこが
  • どのくらいの期間
  • どのような症状か
  • 受診の動機
  • 治療介入の状況
身体所見・全身概観。

全身を視診し、姿勢、動作、顔面のチェック、立位、座位、歩行状態、運動機能、皮膚の色や表皮の状態、爪の色や形状、毛髪の状態、食事自立度などの健康レベルの情報を収集します。

バイタルサイン

生命徴候として全身状態を把握する最も基本となる身体的サインのことをいい、体温、脈拍、血圧、呼吸数を指します。

栄養アセスメント
A 身体計測
Anthropometry
B 生化学検査
Biochemistry
C 臨床検査
Clinical Assessment
D 食事摂取状況
Dietary Intake Survey
E 環境要因
Environment Factor
F 心理状態
Feeling
引用:主観的包括的アセスメント

臨床検査

生化学検査とよばれることもあり、血液や尿成分から栄養状態を診ます。

それらの結果より疾病の有無、あるいは疾病が回復傾向にあるのか悪化傾向にあるのかの判定に利用します。

検査項目はグルコースやコレステロールなどの生命物質の検査から酵素活性の測定まで、多岐にわたります。

臨床検査の基礎知識
基準値

検査値は、「正常値」として示されてきましたが、正常値であっても疾病を有する場合もあれば、逆の場合もあることから、これまで用いられてきた正常値は「基準値」と表現が変わってきています。

数値を読み取るうえでの注意。

基準値は健常人の集団を対象にした物差しであるため、検査値が基準範囲に入っていても、治療を要する場合もあれば必要でないこともあります。また、検査項目によっては、患者の生理的変動を受けやすいものがあります。

たとえば、クレアチニンやHDL-コレステロールの値は性差の影響を受けたり、加齢による影響を受けやすいとされています。

したがって、1度だけの検査値に頼らず、日を改めて数回測定し、判断する必要があります。

また、グルコースやトリグリセリド、遊離脂肪酸。尿素窒素などは、食事や運動、飲酒などの生活習慣が要因となって測定値が変動することは当然のことながら、さらに、薬物の服用時や軽度の全身の脱水状態によっても測定値が変動します。

つまり、検体を採取するまでの患者の生活・行動を問診などによって確かめたうえで、数値を読むことが重要であるといえます。

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