公開日:2015年12月19日

栄養指導に欠かせない診療録の読み方

目次

はじめに

病院 で働く上で診療録は重要なもの。

もしあなたが病院で働いていて診療録の重要性が掴めていないようなら。

このページは参考になるわ。

覚えておいて損はないから詳しく解説するわね。

ここでは栄養指導に欠かせない診療録の事を解説したいと思います。

管理栄養士 が活躍できる場は近年大きく広がり、医療現場で働く管理栄養士には、病態の正確な理解と栄養状態の的確な評価を基にした栄養管理を行うことが求められています。

医療チームの一員として管理栄養士にも診療録、いわゆるカルテを理解できることが要求されています。

管理栄養士が医療に参加する際、つまり、いざ栄養指導をしようとはじめる際、次の点で戸惑うのではないでしょうか。

  • チームとして各医療スタッフとのコミュニケーション。
  • 診療録や連動する補助記録類の内容把握。
  • 記載されている記号や数値の意味と患者病態との関連性。

は医療スタッフとの相互の信頼と役割のなかで確立していくものですが、2. 3.は事前に準備・確認することができ、その準備が1.を強力な助けになることは間違いありません。

情報収集に慣れるには、相当な時間を要しますが、診療録から必要最小限の情報を得られるように基礎知識をお伝えします。

診療録とは。

病棟を出入りする管理栄養士にとって、患者情報の収集は重要な業務のひとつといえます。患者の病態を把握し、治療に参加する際には、医師が記載する診療録が貴重な情報源となります。

診療録から得られる情報は、次のとおりです。

患者とその生活背景。

患者の年齢・性別・身長・体重。

指導計画の基本となります。

家族環境・生活歴・社会歴。

患者の1日の行動を知るために必要です。 食事がひとりで出来るのかはもちろん、料理が行えるのかなどのADL、IADLを確認することは指導だけではなく、栄養計画にも影響を与えます。さらに、ひとりでの栄養管理が困難になる場合には、協力者がいるかなどの情報も重要となります。

疾患の既往、薬歴。

今までに罹った病気や受けた治療、常用薬の有無についての情報を得ることができます。

患者の病態。

診断名および診断過程。

管理栄養士が医療に参加するのは、主として治療が開始となった後になりますが、 診断の根拠となる検査所見は治療効果をみるうえでも大切です。

診断根拠の評価は最も重要といえますが、診療録に記載されていないこともあり、その場合は医師と積極的にコンタクトをとるよう心がけたいものです。

現在の病態。

医師が治療効果をみるにあたり、どのようなデータを指標に判定しているかは、疾患によって異なります。判定、推移などを知る重要な情報となります。

患者や家族への病状の説明。

患者が疾患についてどのような説明を受けているかを確認することは患者やその家族と接するために重要です。

治療。

治療計画。

医師がどのような計画を立案し、それが病状の変化に伴いどのように変化したかなどの情報を得ることができます。

診療録の構成と内容。

診療録の記録は医師によるものと義務づけられていますが、その形式は各病院や施設の判断に委ねられています。

現在、用いられている診療録は大きく2種類に分けられ、ひとつは得られた所見や意見を叙述的に記載するものであり、これは従来からみられている形式です。

もうひとつは、問題志向システムPOS(problem oriented system)に基づく診療記録POMR(problem oriented medical record)です。診療録のどこにどのような項目が記載されているかを比較してみていきましょう。

従来型。

患者プロフィール

患者自身に関すること、生活の仕方、環境など、たとえば、国籍や職業、出生地、家族構成、結婚歴、収入源、教育程度、宗教、趣味,嗜好(アルコールやたばこ)、服薬歴が挙げられます。

この項目は、管理栄養士にとって必要な情報が含まれていますが、実際には医師の記録が十分でないことが多くあります。

この項目は、管理栄養士にとって必要な情報が含まれていますが、実際には医師の記録が十分でないことが多くあります。

病歴

主訴・入院理由

医師に診断を求めた動機、患者が最も気にしている症状が記載されています。

現病歴

患者が現在訴えている症状がどのようにして始まり、どのような経過をたどったかについて記録してあります。

既往歴

個人の疾患、健康状態における歴史、出生から発病までどのような病気にかかったか、さらに出生状態や発育と成長、ツベルクリン、輸血歴、アレルギーなどの健康状態に関する情報が確認できます。

家族歴

患者の家族および近親者の健康状態、死因、死亡時年齢、罹患疾患の記録が記載されています。

診察所見

記録様式は、各病院・施設により異なりますが、通常、身長・体重にはじまり、バイタルサイン、頭部、胸部、腹部、四肢、神経所見の順に記録されています。従来型では、医師が図示したとおり、所見を直接記入することが多くなっています。

検査成績・画像診断

入院時の検査所見・画像所見が記録されます。この後に医師は通常考えられる疾患名を記載することや経過を記録することが多いですが、記録の方法は一定ではなく、時に情報が散漫であることも考えられます。

POMR

POSとは、患者がかかえている問題点を明確にし、その問題点解決のために最高のケアを目指して努力する一連のシステムのことをいいます。POMRは以下の項目によって構成されています。

基礎データ

ここには従来型の①患者プロフィール、②病歴、③診察所見、④検査データが含まれます。

さらに、POMRには⑤系統別病歴が加えられています。これは、病歴の聞き漏らしがないよう系統的に身体各部について症状を確認していく項目となり、POMRではこのような工夫がなされています。

診療録には考えられている症状や所見がすべて記載されており、医師は診察時や病歴聴取時の異常所見に印をつけ、特に所見があるときは具体的な記入をするようになっています。

この方法は、第三者がみた場合乱雑な字で書かれた診療録より、理解しやすいことは明らかです。

問題リスト

ここには、患者の問題点が箇条書きにかかれ、問題の解決状況もわかるようにまとめられています。医師がこの項目を常によく検討していれば、ほかの医療スタッフはこの表から患者の概略を把握することができると期待できます。

初期計画

2)で検討された個々の問題点について、診断計画、治療計画、教育計画が立案されます。

経過記録

問題点の経過状況を以下の4項目に整理して記録します。

    subjective:患者が直接提供する主観的な情報)

    objective:医師や看護師が取り出す客観的情報)

    assessment:医師や看護師の判断)

    plan:患者診断、治療・教育指針)

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