管理栄養士の給料と年収・条件の良い職種と具体的な年収

管理栄養士の烏丸さゆりです。
このコンテンツでは下記の方に向けてお届けします。
- 管理栄養士の給料の事を知りたい人
対象者の方はお読みください。
管理栄養士の給料や年収は職種によって様々です。もちろん勤める職場によって待遇は違ってきます。ここでは以下の事を解説していきます。
管理栄養士全体の平均年収
管理栄養士の平均年収は、350~400万円位(20~30歳代)をおおよそ推移しています。一般の企業と比較しても差はないように思います。しかし、長く勤めれば勤めるほど就職したところにより大きく年収が違ってきます。
25年以上勤務していますと、年収450万~1,000万以上と幅広く違ってきます。民間の場合は就職先により、基本給があまり上がらない仕組みになっている所は、年収も上がりにくいと言えます。その点、公務員は定期昇給が定められていますので、年収も勤続年数と比例することになります。
管理栄養士の就職先(保健所、栄養教諭、学校など)に人気があるのも頷けます。国公立を除く病院や福祉施設も安定している職場ですが、勤めた所により勤続年数と年収が必ずしも比例しない場合があります。しかし、一般的な平均年収よりは良いことが多いでしょう。
ドラックストアやスポーツ関連の施設で働いている管理栄養士は20~30歳代が多いと思いますので、平均年収は、350~400万円位ではないでしょうか。2020年の東京オリンピックがあります。今後、スポーツ関連の管理栄養士の需要が多くなることを期待したいと思います。
特定保健指導を行っている管理栄養士の年収は非常勤の方も多く、時給1,000~1,500円位です。この部分は、常勤で違う業務をしながら、非常勤で働いている人も多く見られます。この業務は栄養士ではなく、管理栄養士の免許が必要であることは付け加えておきます。
給与面だけではなく、働きやすい職場としては、福利厚生が充実し、有給休暇などが取得しやすいなどがあると思います。この部分も公務員は充実しています。それらのことから公務員の管理栄養士の職場は人気が高いと言えます。
管理栄養士として年収を上げていく為にする事は?
どこの職場でも仕事の基礎力を身に着けて信頼を勝ち取っていくことが重要となります。昨今では、業績が悪ければ、定期昇給があるとは限りませんので、職位を上げていき、年収を上げていくことが1つの方法と言えます。
そのためには、自分が今いる職場で「嫌だ、しんどい」と思う仕事も丁寧にこなしていき、どうすれば改善できるのか?を考えて業務を行って欲しいと思います。
管理栄養士になったから管理職になれるのではなく、管理栄養士としての業務実績を数字で報告する、成果を学会発表で報告するなど客観的な評価を得るようにすることが大切でしょう。
今、自分ができることから挑戦してみてください。後は、自分の部署だけではなく、他部署の方々とも友好な関係を築いておくことが重要でしょう。(人は財産です)。
男性と女性の違い
管理栄養士の男性は退職する確率が女性に比べて少ないこともあり、管理職候補として勤務している管理栄養士も多いと思います。管理栄養士になる割合は女性の方が圧倒的に多いと思いますが、管理職になっている割合は男性の方が多いのではないでしょうか。
男性も女性とも活躍できる職種と言えます。専門職なので、管理栄養士で男性だから女性だからで年収や給与の違いは変わることはありません。 おおよその平均ですが上記に示しています。
新卒はもちろん経験者よりも平均年収は低いです。新卒の年収が違う要因は勤める企業によります。後は要因として考えられるのが年齢です。しかし年齢が高いからといって年収が上がるのではなく、経験年数があることが、年収の上がる要因として高いでしょう。
平均の残業時間と時給
以下は参考として捉えてください。
残業に関しては2種類あるのですが、「法定時間外労働」についてお話しします。
労働基準法で定められた労働時間(原則は1日8時間、1週40時間)を超えて行われた残業のことです。算出方法は、「時間外労働の時間数(時間)×1時間あたりの賃金(円)×1.25」
※1か月の時間外労働が60時間を超えた場合は、その超える部分については、1.5(ただし、中小企業等については、当面の間、1.25)です。
例えば、時間外労働が20時間で1時間当たりの賃金2,500円の場合、20時間×2,500円×1.25=62,500円となります。
皆さんの働いている施設や会社には、就業規則があります。算出方法などは示されていると思いますので、確認しておいて下さい。
1時間の単価は人により違いますので、この算出金額は1例として捉えて下さい。
具体的な職種ごとの年収は?
管理栄養士の年収や給料は同じ職種でも違いがあります。このページはその中の一例として捉えて下さい。
- 公務員で管理栄養士として働く:
国家公務員の栄養士は、一般職の医療職俸給表(二)に該当します。平均 年齢45.5歳平均月給が353,856円(平成23年4月現在)です。年に2回以上の賞与があります。年収に換算すれば約600万円前後になるかと思います。
国家公務員給与の概要-人事院(2014年10月29日現在)
公務員の事を知りたい人は 管理栄養士で公務員になる・収入は?職種の幅は?なり方は? をご覧ください。
- 食品関係の有名企業の研究職:
研究職では、学位が修士以上の方も多く働いていますが、35歳位で年収約600~760万円です。
食品・繊維業界の平均年収が高い会社のランキング(平成26年11月10日現在) - 食品関係の有名企業の品質管理:
求人検索などから算出すると初任給で約300~400万円です。 - 食品関係の有名企業の営業、総合職:
食品関係の有名企業の営業、総合職は大学卒で初任給が約20万と年2回の賞与があり、定期昇給も1回/年あります。年収にすると約300~400万円になります。 - 普通に有名企業で一般職:
40歳前半で年収600万程度から大手企業では1000万円以上の所もあります。
大手企業の平均年収ランキング(2012年)|給料.com - 司書:
公立図書館の正職員となれば、公務員と同じ給与体系です。その他の司書の月給は15~18万円程度で、年収は300万未満です。 - 博物館学芸員:
博物館学芸員の正社員としての就職は極めて少ないですが、公立の博物館に所属するとなると公務員と同じ給与体系です。 - 食品衛生監視員:
全国の主要な海・空港の検疫所において、輸入食品の安全監視及び指導(輸入食品監視業務)、輸入食品等に係る微生物検査と 理化学検査(検査業務)、検疫感染症の国内への侵入防止(検疫衛生業務)の業務に従事します。この職業は専門の知識が必要になります。初任給 172,800円(地域手当含まず)と扶養手当、住居手当、通勤手当、そしてボーナス(約3.95か月)となります。
食品衛生監視員採用試験-人事院(平成26年11月10日現在) - 地元の民間の保育園に管理栄養士として勤務:
一例ですが、160,000円(基本給)+調整手当等=192,000円/月、賞与3か月程度が初任給です。年収に換算しますと約300万円弱となります。
まとめ
管理栄養士として年収が良いに超したことはないですが、短期間で栄養士・管理栄養士が入れ替わっている職場は、給与に関わらず何か問題があります(人間関係等)。
安定感を求めるのであれば、公務員をお勧めします。有名企業への就職は狭き門になりますので、自分自身のアンテナを張り巡らせ、求人が出 たら直ぐに登録するようにしてください。どこに就職するにしても最後は自分自身に自信を持って就職活動に臨んで欲しいと思います。