公開日:2016年8月25日

関節痛にまつわるサプリメントは本当に効果ありますか?

ポイント

ここでのポイントは、

  • 服用した後、そのままの形で関節に届くわけではない事実
  • 食べ物でもサプリメントでも口にしたものは必ず最小単位にまで分解されて再構築されて関係部分へ行くという事
  • 摂取する際の注意点

です。

目次

コラーゲンについて

コラーゲンの特徴

コラーゲンは繊維性のたんぱく質で、動物の結合組織の主成分であり、細胞と細胞、あるいは細胞と血管の間などにあります。

コラーゲンは三重のらせん構になっており、弾力性があります。分子と分子の間で架橋をつくることによって非常に強い構造となり、結合組織を固定、保護するはたらきをしています。

体内では軟骨や皮膚、腱、血管、目の水晶体に多く存在し、関節のスムーズなはたらきや肌のハリ、弾力の源として重要な機能があります。

ヒトでは全たんぱく質の約30%を占めるほど多いです。

コラーゲンを含む食品

食品としてのコラーゲンは、牛や豚の軟骨、鶏の手羽先、スペアリブ、フカヒレやカレイなどに多く含まれます。

これらの動物性の結合組織を酸やアルカリ処理によってゼラチン(煮こごり)とし、さらに加水分解によって低分子化したコラーゲンペプチドを指します。ゼラチンや煮こごりは、お菓子の原料や薬のカプセルなどとして使用されています。

コラーゲンの体内での役割

コラーゲンは皮膚や血管、軟骨、歯、歯茎を修復し、新陳代謝を促進して老廃物をとり除き、健康なからだを維持する機能があります。絶えず新陳代謝を行っている体内ではコラーゲンの生産は不可欠ですが、その生産力は加齢とともに減少します。

コラーゲンを摂取する効果としては、目の疲労の予防、骨や軟骨の形成に役立ち、骨粗鬆症の予防したり、関節リウマチの改善や関節痛の軽減、広告などでよく目にする美肌効果が挙げられます。

コラーゲンの関節リウマチの改善・関節痛の軽減効果

関節リウマチは関節滑膜の自己免疫疾患ですが、コラーゲンは自己免疫力を高めることも確認されており、関節リウマチの諸症状(関節の腫れ、痛み、関節痛など)が有意に改善したという報告もあります。

また、変形性関節症に対する痛みや関節機能の改善に有効であるとされています。

グルコサミンについて

グルコサミンの特徴

グルコサミンは、グルコースにアミノ基がついたアミノ糖です。体内で合成できますが、生まれた時をピークに加齢とともに生成能が衰えてきます。

グルコサミンの多い食品

食品では鶏軟骨や豚足、牛すじなどの軟骨成分に多く、かにやえびなどの甲殻類の殻にあるキチン質にも含まれています。

その他に納豆・山芋・オクラ・海藻などのネバネバ成分にも含まれています。

グルコサミンを経口摂取することで、関節痛の症状を予防・改善できる場合もあるので、普段の食生活で積極的に摂取する事が大切です。

摂取量の上限や目安などは、厚生労働省によりとくに定められていません。

国際栄養補助食品業界団体連合会(IADSA)は1日摂取量を「1500mg」とし、1日を通して数回に分けて経口摂取することで、関節痛の予防や改善が期待できるとしています。

食品から摂取するのがむずかしい場合には、サプリメントを上手に利用する事も一つの方法です。

しかし、サプリメントは、かにやえびの殻を原料としているものが多いため、甲殻類にアレルギーがある人はかならず一括表示の原材料名欄を確認することが必要です。

さらに、グルコサミンはグルコースの複合体であるため、糖尿病患者においては血糖上昇の危険性もあり、注意が必要と報告されています。

グルコサミンの体内での役割

中高年になって膝や腰が痛みだすのは、グルコサミンの生成能力が低下し、関節の軟骨が形成されにくくなる事で衝撃を吸収できなくなるからです。

このような症状は、過体重や激しい運動が原因で軟骨を痛めたり、新陳代謝が悪くなった場合にも起こります。グルコサミンにはこのような関節痛を抑え、和らげる効果があります。

コンドロイチンについて

コンドロイチンの特徴

コンドロイチンはムコ多糖類の一種で、正式な名称は「コンドロイチン硫酸」といいます。

食品から摂取されたコンドロイチンのいくつかは、そのままの形で体内に吸収され、関節軟骨を含む種々の組織に取り込まれます。

コンドロイチンを含む食品

コンドロイチンは納豆、山芋、オクラ、根昆布などの海藻、なめこ、うなぎ、スッポンなどのネバネバした食品に多く含まれています。

コンドロイチンの摂取量の上限や目安などは厚生労働省によりとくに定められていませんが、国際栄養補助食品業界団体連合会は1日の摂取量を「1200mg」としており、これが関節痛の改善に必要な量とされています。

コンドロイチンは20歳をすぎると年齢を重ねるごとに体内で不足してくるので、外からの摂取が必要となってきます。

コンドロイチンはグルコサミンと同時に摂取することによって、コンドロイチンのもつ「軟骨を守る」はたらきと、グルコサミンのもつ「軟骨をつくる」はたらきによって軟骨を再生させる効果が飛躍的に向上します。

コンドロイチンの体内での役割

コンドロイチンは組織に水分や弾力を与える、栄養分の代謝や吸収を促すなどのはたらきがあり、骨を丈夫に保ち関節痛を和らげることに役立っています。

コンドロイチンはからだの中で広く分布していますが、とくに関節軟骨に多く存在します。そのほか、骨、脳、血管、軟骨、関節の関節液(滑液)、椎間板、角膜、粘液、靭帯など、ほとんどすべての臓器や組織に含まれています。

関節痛に対するサプリメントの効果

私たちは、食べ物やサプリメントを摂取したら、必ず消化吸収、代謝をし、摂取したそのままの形で使われるわけではありません。

例えば、炭水化物であればグルコースへ、たんぱく質であればアミノ酸へと形を変え、口にしたものは必ず最小単位にまで分解されて再構築されてから初めて自分の体に使える形になり、関係部分ではたらきます。

生命の基本ルールは、どのような生命も他の種が使っていたものはそのままの形では使いません。

また、『コンドロイチン』の解説で、グルコサミンと一緒に摂取すると相乗効果があることを記載しました。

そこで、グルコサミン、コンドロイチンがそれぞれ、どのような食品に含まれているかも触れましたが、どちらも『ネバネバした食品』に含まれています。

このように、有効成分のみ抽出したサプリメントよりも、食材で食べることのほうが、どちらの成分も一緒に摂取でき、理にかなっていると言えます。

様々な要素が複雑に絡み合って、この世に存在している食べ物としてそのまま頂くことが私たちの健康を無意識のうちに維持しているのだと思います。

有効成分だけを捉えてサプリメント一辺倒で摂るのではなく、まずは普段の食事を見直し、充実させることが第一です。サプリメントに頼りすぎるのではなく、食材から摂取しても不足する分を補うという形でサプリメントを利用することが効果的であると考えます。

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