公開日:2016年8月24日

在庫管理-食品の品質管理のポイント

はじめに

納品された食品の品質の管理は、食中毒を予防する上で重要なポイントとなります。納品からしっかりと保管場所や保管温度の管理をし、安心で安全な食事の提供につなげましょう。また、同時に開封後の食品の保管場所、使用期限も確認しておきましょう。

目次

食品の保管

納品された食品は、在庫として適切に保管しなければなりません。保管場所として、食材によりそれぞれ倉庫、冷蔵庫、冷凍庫などに保存をします1)

食品の保管場所

温度帯 食品
常温
(倉庫など)
小麦粉などの穀類加工品、植物油などの液状油脂、砂糖、清涼飲料※1、乾物などの保存食品(乾燥卵を含む)や調味料
クーリング
(10℃前後)
食肉類、野菜、果物、牛乳・ヨーグルトなどの乳・乳製品など
チルド
(±5℃)
魚介類など
フローズン
(-15℃以下)
冷凍食品など
※医療情報 科学研究所:クエスチョン・バンク 管理栄養士国家試験問題解説 2007 p751
※1 食品衛生法の食品、添加物等の規格基準に規定のあるものについては、当該保存基準に従うこと2)

食品は、食肉類、魚介類、野菜類など食材の分類ごとに食品の包装汚染を持ち込まないように専用の衛生的なふたつき容器に入れ、適切に保存しましょう3)

なお、野菜・果物によっては低温障害を受ける場合があります。例として、バナナの黒皮、パインアップルの追熟不良、トマトの異常軟化などがあります。バナナやパインアップルなどは提供するギリギリまで常温で保存するなどで対応するとよいでしょう。

また、常温保存の食品は、先入先出法(さきいれさきだしほう)で在庫の管理を行います。

先入先出法とは、先に保管されていた食品から使用する方法です。
やり方として、先に在庫として保存されていた食品を倉庫(棚)の手前に置き、新しく納品された食品を奥に入れて、手前に置いた食品から使用します。

することで、在庫として置いておいた古い食品を常に先に使うことができ、食品の賞味期限・消費期限が切れ、廃棄になることを防ぎます。

食品を倉庫に保管するときは、常に奥にしまう!

 

倉庫の食品を使用するとは、常に手前から使う!

保管食品の温度管理

食品を適切な場所に保管した後は、最適な温度管理で保存が大切なことになります。

特に冷蔵・冷蔵庫での温度管理は、食中毒を防ぐために重要なポイントです。
下記に大量調理マニュアルにおける食品の保存温度を記載します。

食品 保存温度
食肉・鯨肉 食肉・鯨肉 10℃以下
細切りにした食肉・鯨肉を冷凍したものを容器包装に入れたもの -15℃以下
食肉製品 10℃以下
鯨肉製品 10℃以下
冷凍食肉製品 -15℃以下
冷凍鯨肉製品 -15℃以下
魚介類・魚介加工製品 ゆでだこ 10℃以下
冷凍ゆでだこ -15℃以下
生食用かき 10℃以下
生食用冷凍かき -15℃以下
魚肉ソーセージ・魚肉ハム及び特殊包装かまぼこ 10℃以下
冷凍魚肉ねり製品 -15℃以下
冷凍食品 冷凍食品 -15℃以下
固形油脂 固形油脂(ラード・マーガリン・ショートニング・カカオ油 10℃以下
殻付卵 10℃以下
液卵 8℃以下
冷凍卵 -18℃以下
ナッツ類 ナッツ類 15℃以下
チョコレート チョコレート 15℃以下
乳・乳製品 乳・濃縮乳 10℃以下
脱脂乳 10℃以下
クリーム 10℃以下
バター 15℃以下
チーズ 15℃以下
練乳 15℃以下

但し、実施の現場ではこのような細かな冷蔵・冷凍庫の管理はできません。

そのため、冷蔵・冷凍庫内の温度は、原材料・製品等の保存温度の最も低い温度より低くなるように、冷蔵庫は5℃以下、冷凍庫は-20~25℃程度に温度設定をしています。

しかし、温度設定のみでなく、冷凍・冷蔵庫の記録簿も細かくチェックし、適切な温度管理ができているか確認をしておきましょう。

開封食品の使用期限

食品の発注の基本は、一度で使い切れる量ですが、缶詰や調味料など一度で使い切れない場合があります。使い切れない食品の保存方法と、目安となる賞味期限はマニュアルにはありません。一度で使い切れない場合は、下記を参考にしてみてください。

食品 保存方法 賞味期限
缶詰 保存容器に入れ、冷蔵庫 3日以内
醤油 冷蔵庫 1ヶ月程度
味噌 保存容器に入れ、冷蔵庫 1ヶ月から2ヶ月程度
料理酒 常温 2ヶ月程度
みりん 冷蔵 1ヶ月から2ヶ月程度
麺つゆ 冷蔵 3週間程度
植物油 常温かつ冷暗所 1ヶ月から2ヶ月程度
穀物酢 冷蔵 6ヶ月程度
ぽん酢 冷蔵 1ヶ月程度
マヨネーズ 冷蔵(但し0℃以下にしない) 1ヶ月程度
ケチャップ 冷蔵 1ヶ月程度
ウスターソース 冷蔵 2ヶ月程度

開封した食品には、開封日をペンなどで記載するか、あらかじめ使用期限日を記入し、いつまで使えるのかを常に確認できるようにしましょう。

在庫食品は、適切な保存場所・温度などを厳密化することにより品質が保たれ、安全な食事を提供することにつながっていきます。

参考文献
1)2)3)4)藤原尚子、宮原公子、藤井恵子、水野文夫、名倉秀子、関千代子:「給食経営管理論[第2版] 株式会社建帛社 p112、p113、p209

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