調理師の面接を攻略! 知らないと不利? 質問と回答の具体例

管理栄養士の烏丸さゆりです。
このコンテンツでは下記の方に向けてお届けします。
- 調理師の面接対策を知りたい人
対象者の方はお読みください。
学歴や資格の有無等、書類上で判断できることももちろん大切です。
しかし、どれだけ立派な経歴でも、面接でしどろもどろになってしまえば採用は遠のきます。
ここでは、面接前の準備から、面接官がどのような点を重視しているか、そして想定される質問などを幅広く解説していきます。
これらを解説します。
調理師の面接は事前の準備が大切
よほど人前で話し慣れている人でないと、何の準備もせずに調理師の面接に臨むのはとても危険です。
ここでは、面接に臨む前に押さえておきたいポイントを2つ紹介します。
継続して仕事をしてくれるか
一般的な面接の場合、そんなに難しいことを聞かれるわけではありません。
しかし、あらかじめ答えを用意しておかないと言葉に詰まってしまうこともあるでしょう。
どこの職場であっても、聞かれる内容はそこまで大きく変わらないので、想定問答集を簡単に作っておくことをおすすめします。
また、面接では自己PRや志望動機など、書類に書いたことを改めて聞かれる場合もあります。
ほかの職種よりも身だしなみが重視される
給食施設は食品を扱う場所です。
ほかの職種とは比べ物にならないくらい身だしなみが重視されます。
清潔感のある服装、身だしなみを心がけましょう。
どの職種であれ、面接に臨む際はしっかりとした服装で行くのが当然ですが、調理師の場合施設によってスーツを避けた方がよい場合があります。
例えば、保育園の給食の募集ですと、スーツで面接に行ってしまうと子供達が怖がってしまうことがあります。そのため、施設側から私服で面接に来るように指示があったりします。
応募した際に施設側にどの様な服装で面接に臨めばよいのかを質問しておき、指示に従った服装で面接に臨むようにしましょう。

服装は、施設側の指示がスーツの場合は無難なダークスーツをお勧めします。
また、私服では、華美な服装は避けて、シンプルで清潔感のある服装を心がけましょう。
男性の場合は髪を短く切り、爪も前日にしっかりと切るなど、細部まで気を使いましょう。肩にフケがついているなど、不潔感を感じるような見た目では採用は難しいと思ってください。
女性の場合も清潔感が重要です。
髪は短い場合は顔に髪がかからないように整えましょう。
髪が長い場合はしっかりとまとめて面接に臨みます。
また、派手な化粧も控えましょう。
爪は、伸ばさずに男性と同様に短く切りそろえましょう。

一般的な質問と回答例
前項でも解説した通り、面接で難しい内容の質問をされることはほとんどなく、大抵は決まりきった内容の質問をされます。
代表的なものとして以下の6つが挙げられるため、これらには淀みなく答えられるようにしておきましょう。
なぜ給食施設を選んだのか?
食事を作るという仕事は、給食施設以外にレストランなどでもできるものです。
その上で、なぜ学校や保育園、病院などの給食施設を選んだのかという質問をされた経験がある人は非常に多くいます。
これは志望動機と密接に関わることなので、応募書類に書いた動機に沿った内容を話しましょう。
また、「自分に子供がいるため、レストランに比べて時間が読みやすい給食施設を選んだ」など、現実的な理由でも悪い印象にはなりません。
下手に気取った答えをするよりも、本音で語るほうが好印象です。

家族や子供について
家族構成、特に子供の有無について、採用側はかなり気にします。
特に小さな子供がいる場合は、子供が体調を崩したり、学校の行事などに親が参加しなければいけなかったりして、勤務に影響がでることもあります。
子育て支援などの取り組みを行っている企業もありますが、保育園などの少人数で給食を回している施設の場合、急な休みをとるのが難しい現実があります。
面接で好印象を与えるためには、契約通りの勤務ができる体制であることを明確にしておくことが求められます。
出勤日について
病院や老人ホームなどの365日稼働している施設の場合必ず聞かれる質問です。
この様な給食施設の場合、土日はもちろん正月であっても休めません。
健康状況や体力面について
重労働である給食施設で働くには、スタミナとパワー両面が求められます。
そのため、採用側は健康状況や体力面を気にします。
面接では単純に「健康です」と答えるよりも、「数年間病院にかかっていない」など、より納得してもらいやすい事実を話すのが効果的です。
勤務開始はいつから可能か?
これも、頻繁に聞かれる質問です。
4月スタートなどと決まっているような採用でない限り、できるだけ早く来てもらいたいと企業側が考えるのは当然のこと。
最長でも1ヶ月以内の勤務開始が可能な状況で就職活動をすることが理想です。
前職について
調理師から転職の場合、これはほぼ確実に聞かれる質問です。
以前も給食施設で働いていた場合、「何食規模の施設だったのか」や「どのような仕事を担当していたのか」などを聞かれるので、正確なデータをまとめておきましょう。
また、退職理由を尋ねられることがあります。
この際にネガティブなことを言うのは厳禁。
特に人間関係などが原因で辞めた場合は、オブラードに包んで話すようにしましょう。
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こちらからの質問も準備しておく
「最後に何か質問はありますか?」と聞かれるケースも多く見られます。
無理にひねり出す必要はありませんが、積極的に質問をしたほうがやる気がある人材という印象を残すことができます。
そのため、簡単な質問を1つか2つくらいすることをおすすめします。
質問内容としては、求人広告には表れにくい職場内部の話を聞くのが無難です。
例えば「従業員は全部で何人いらっしゃいますか?」や「働いている方の年齢層はどのくらいですか?」などの質問は当たり障りがなく、面接官も答えやすい質問なので、その後の話も弾みやすくなります。
「急に休んでも大丈夫ですか」や「仕事は大変でしょうか」などの質問は、やる気がないとみなされて、落とされることあり得ます。
集団面接のポイント
まれですが、3~5人程度で集団面接が行われることもあります。
人数が増えても、基本的な心構えは個人面接と変わりません。
ひとつ注意しておくべきことは、ライバルがいるからといってあまりアピールに躍起にならないことでしょう。
人の話を遮ったり、自分だけ長々と話したりすると「協調性のない人」という印象を残してしまうことがあります。
給食を作るには、大勢の人間と協力して調理することが必要です。協調力の無い人は給食業界にとって不要な人材とみなされ、落とされますので気を付けしょう。
面接で本当に大切なこと
身だしなみがしっかりしていることや、契約通りにしっかりと働いてくれるかなどはもちろん大切なことですが、面接ではもうひとつ、とても重要な事柄をチェックされます。
それは「コミュニケーション能力が備わっているか」ということ。
給食施設では周囲の人と連携しながら、大量の食事を作っていく仕事が行われます。
そのため、同僚と上手くやれる人なのかという点はとても重視されます。
何も高度な内容の受け答えを求められるわけではありません。
人間として基本的なコミュニケーション能力さえ見せられればよいのです。
簡潔に思いを伝えること、そして明るくハキハキとした対応が重要であることを覚えておいてください。