HOMEに戻る!!

管理栄養士国家試験の合格率と難易度。
第31回の傾向と対策

※既卒の方は特にお読みください。

マキコちゃん5月10日に第30回の国試の合格発表があったわね。合格率は知ってる?

今年もそこそこ高かったよね!

そう、44.7%あったのよ。


去年よりは低いけど例年と比較してもそんなに悪くないわね。

じゃあ、来年もそれくらいあるのかな?

そこ気になるわよね。


でも今回は特に 既卒者の合格率はかなり低いわね。

・・・

管理栄養士国家試験の合格率は 第30回では全国平均44.7% と第29回と比較すると合格率は落ちましたが、そこそこ高い水準でした。

ここではー

ーこれらを解説します。

数年ぶりに受験を考えている人が気になっている最近の合格率

管理栄養士の国家試験の受験者数と合格率

受験者数 合格者数 合格率
平成27年 第29回 19,884人 11,068人 55.7%
平成26年 第28回 21,302人 10,411人 48.9%
平成25年 第27回 20,455人 7,885人 38.5%
平成24年 第26回 21,268人 10,480人 49.3%
平成23年 第25回 19,923人 8,067人 40.5%
平成22年 第24回 25,047人 8,058人 32.2%

管理栄養士国家試験の合格率の推移からいえることは、第25回の合格率は「約40%」第26回は「約50%」第27回は「約40%」第28回は「約50%」第29回「約55%」第30回は50%は切ったものの44%でした。

そんなに悪くはない合格率です。

しかし合格率が 50%~30%とかなり落差 があるのが特徴です。

合格率が高いのは管理栄養士課程の新卒のみ

ここで注目すべき点は管理栄養士国家試験の合格率が高いのは 管理栄養士課程の新卒のみという所です。 新卒と既卒の合格率は以下です。

管理栄養士 新卒 9015人 7673人 85.1%
管理栄養士課程 既卒 1656人 90人 5.4%
栄養士課程 既卒 8415人 775人 9.2%

見て頂いて分かるように管理栄養士課程の新卒の合格率は 約85% です。受験されるほとんどの人が合格しています。それにしても29回と比較しても新卒の合格率も10%近く下がっています。

特に既卒者の合格率は近年の中でも非常に低かったです。過去5回の既卒者の合格率は以下です。

管理栄養士課程

第26回 第27回 第28回 第29回 第30回
29.1% 7.9% 23.9% 26% 5.4%

栄養士課程

第26回 第27回 第28回 第29回 第30回
22.9% 10.1% 19.3% 22.8% 9.2%
  • 管理栄養士課程既卒者に限っていえば合格率が 5%台になったのは第20回以降で初めて 、栄養士課程既卒者も合格率が 9%台になったのは第22回試験以来 です。

これは今回の試験に始まったわけではありませんし管理栄養士国家試験だけではありません。既卒者の合格率が低くなる試験は看護師国家試験も同じです。これは管理栄養士国家試験の難易度が高くなったわけではなく既卒者のー

  • 学べる環境がない
  • 新しい情報が入ってこない
  • 新しいガイドラインに適した教科書がない

このような要因で合格率が低くなっている事が考えられます。

1番大きな要因はガイドラインの変更でしょう。 第29回管理栄養士国家試験から第30回で変更のガイドライン でも解説していますが、今回は約30%程度のガイドライン変更がありました。

これは近年では大きな傾向であり、既卒者の方はその変更の対応が難しかったと推測できます。

私の当時は難しかったけどここ数年と比較して今ってどうなの?

ここ数年の傾向を見ていると、 やはり既卒者には厳しいと考えざるえません。

ここ数年変更になったガイドラインなどは出題されやすいので、最新のテキストを使って覚える必要があります。

例えば、糖尿病性腎症の病気分類は2013年に変更になっていますし、高血圧の治療のガイドラインは2014年5月に変更になっています。

新しく変更になったガイドラインは特に確認する必要があります。また、「サルコペニア」など 学会で良くでてくるワードは、覚える必要があります。

第30回管理栄養士国家試験の解答から見る昨年と比較して変化があった箇所と問題の傾向

昨年と比較して大きく変化があったのは、1)から3)に分類されます。

1)設問方法の変更

「正しいのはどれか」、「誤っているのはどれか」に 「最も適切なものはどれか」 が加わりました。

今までは暗記していれば解答できた問題も多くありましたが、第30回の国家試験問題は、 問題の意図を読み取り考える力が必要になったと考えられます。

しかし、自分の専門の臨床栄養学の分野に限り、主観的には例年のレベルと同じ難しさの問題内容であったかと思います。

第30回を受験した学生に聞いても、「午前中の問題は難しかったけれど、午後の問題は大丈夫でした。」と話しておりました。

では、 考える力?はどのようにすると身につくのでしょうか?一例として捉えてみてください。

クローン病は成分栄養剤を使用すると覚えているのだと思います。では、成分栄養剤を使用する意味はどこにあるのでしょうか?

  • クローン病は炎症性腸疾患であることから、アレルギーを起こさないためにもたんぱく質ではなくアミノ酸でできている栄養剤を使用する。
  • 症状として下痢などが多く見られることから脂肪が少ない栄養剤を選択する。また、下痢が続いてなかなか治らない方が不溶性食物繊維を摂ると、この繊維が腸を刺激してしまいますので、食物繊維を制限する。水溶性食物繊維は摂取しても良い。
  • 他にも理由はありますが、クローン病の時には成分栄養剤を使用する。

why?why?と疑問を持って、深く掘り下げて学ぶ必要が今まで以上に必要になったのだと思います。

2)選択肢の数

第29回の国家試験問題は全て5選択肢でしたが、 第30回分は4選択肢がありました。

設問形式は、5つの選択肢から選ぶという事は変わっていませんが、「2つ選べ」が第30回では33問となり、第29回の12問から大幅に増えました。

受験する人にとっては、正解を選択しやすくなったと思います。

3)応用問題数の変化

応用問題の出題数が10問から20問に増えました。

問題を読み、早く理解して解答する力が求められたと考えます。

知識があいまいなレベルの受験生では得点が伸びませんでした。

特に「2つ選べ」は、カンだけでは解けませんから、よりきちんとした知識を身に付けておくような学習が望まれます。

第30回では、新しくなった「日本人の食事摂取基準(2015年版)」に関する問題が数題出ています。

第31回では、新たに、昨年4月から施行された「食品表示法」「食品表示基準」や昨年12月に公表された「食品成分表2015年版(七訂)」の内容に関する出題が予想されます。重点的に押さえておきましょう。

臨床栄養学に関する応用問題の難易度は、主観的には例年とあまり変わりがなかったと思います。

ただ、応用問題数が多くなっている分、文章を読む力はつけておかなければ時間が足りなくなります。

第31回の管理栄養士の国家試験も同じような問題が出題される?

第30回も同じような様式で出題されると考えられます。

  • しかし、 問題の出題傾向およびレベルについては、第30回の国家試験の作問をされている先生方に変化がなければ、同じ傾向の問題が出題されやすいと思います。

毎年、作問をされる先生方のお名前のチェックを入れておくことをお勧めします。

率直な感想と来年への対策で思う事

ここ2年50%近くの合格率だったことから、第30回の国家試験問題の難易度は上がると考えていましたが、特に表1の通り、管理栄養士養成課程(既卒)と栄養士養成課程(既卒)の合格率が1桁となっていることで、難易度の高い問題が多かったと考えられます。

  • しかし、 第32回以降からは受験日も早くなることが決まっていますので、難易度が上がるのではないかと考えています。次の第31回の国家試験がターニングポイントになるでしょう。

毎年、作問をされる先生方のお名前のチェックを入れておくことをお勧めします。 32回以降は実質卒後4年目で受験となることから、卒業してから勉強が更に遠ざかってしまいます。当然、合格し難くなると考えられます。

まとめポイント

管理栄養士の国家試験は絶対評価です(200問中60%正解)。

今は120点以上取得すると合格できる試験です。勉強の量と質とのバランスを取って、自分にあったテキストを最低3回見直して下さい。

問題を覚えるのではなく、 問題の意図する部分を覚えて下さい。 そうすると合格への道は早いと思います。

中々私みたいに既卒の人は厳しそうね。

そうね、簡単ではないけどちゃんとすれば合格は目指せるわよ。後は、どう勉強していくかがカギね!

闇雲に勉強してもダメって事ね。

そう、効率よく的を絞ってやらないとね。

ワイルドね。

そっ、そうね。その口癖の方がワイルドね・・・

ページTOPへ